
こんにちは、鈴木です。
私は以前にこちらの記事で新しいNEMのブロックチェーンSymbolのトークン「XYM」が仮想通貨取引所で上場されたら、すぐに「XEM」は全部売却すると表明していました。
こちらが私のXEMの購入履歴になります。
ご覧の通り、私のXEMの平均購入単価は約13.5円です。
2020年3月1日現在のXEMの価格は約5.4円です。
仮にこの価格で売却すると私は250万円の売却損です。
予定通りに「XYM」が今年中に上場したとして、「XEM」を5.4円ぐらいの価格で売却することになれば売却損になるわけですから、これに関して税金は当然発生しません。
ここまでの流れはいいのですが、問題は上場された後の「XYM」の価格の動向です。
私の「XYM」の現在の目標価格は100円です。
つまり、「XYM」が100円になれば、全て売却するということです。
これが実現した場合、私の「XYM」の売却益は3,000万円となります。
ただ、ここで一つ問題があります。
それは、私の「XYM」の目標価格が「今年に達成するのか?」、「来年以降に達成するのか?」で税金が大きく変わってきます。
仮想通貨の税金は雑所得なので、FXや株、先物などのように繰越損失(最長3年)ができません。
ですから、「XEM」の売却損と「XYM]の売却益の損益通算させるためには同じ年に売却しなければならないということです。
私のケースで考えられるのは以下の3通りです。
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◆ケース①
・「XYM」が2021年に100円の価格に到達
・「XEM」の価格が私の平均取得単価13.5円を超えた価格に到達
⇒「XYM」の売却益が3,000万円
「XEM」の売却益はゼロ、もしくは多少のプラス
◎3,000万円+αに対してかかるので、所得税(税率40%)と住民税(税率10%)をあわせてその半分近くの税金を支払わなければならない。
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◆ケース②
・「XYM」が2021年に100円の価格に到達
・「XEM」の価格が私の平均取得単価13.5円を下回る金額で推移(5.4円と仮定)
⇒「XYM」の売却益が3,000万円
「XEM」の売却損が250万円
◎2,750万円(3,000万円-250万円)に対して税金はかかるが、ケース①よりは損益通算できているので、税金の支払いは少なくなる。
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◆ケース③
・「XYM」が2022年以降に100円の価格に到達
・「XEM」の価格が私の平均取得単価13.5円を下回る金額で推移(5.4円と仮定)
⇒「XYM」の売却益が3,000万円(2022年以降)
「XEM」の売却損が250万円(2021年)
◎2021年は「XEM」の売却損だけなので税金の支払いは発生しない。
ケース②と違い、同じ年に「XYM」の売却をするわけではないので、損益通算はできない。
2022年以降に「XYM」の売却が実現すれば、その時に3,000万円に対して税金がかかる。
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この3通りのパターンの中で一番損をするのは、ケース③になります。
実際に計算してみましょう。
ケース②で手元に残るお金は概算すると
2,750万円-1,100万円(所得税)-275万円(住民税)
=1,375万円
となります。
それに対してケース③で手元に残るお金は概算すると
3,000万円-1,200万円(所得税)-300万円(住民税)-250万円(売却損)
=1,250万円
となり、損益通算ができないケース③は、ケース②に比べて手元に残るお金が125万円少なくなります。
ちなみにケース①の場合は4,000万円以上の売却益になると所得税率がさらに5%上がりますので、もしそうなれば一番損をするのはケース①となります。
このように税金のことを考えると、必ずしも「XEM」を「XYM」が上昇したタイミングで売るのがベストとは限りません。
特に「XEM」の平均取得単価が50円、100円、150円と現在の「XEM」価格からかけ離れてしまっている人は「XYM」の売却と同時に「XEM」の売却を行ったほうが良いと思います。
Symbolのローンチまで時間がありますので、「XEM」を保有されている人は税金面も含めて売却のタイミングを考えてみてはいかがでしょうか。