
今回は、「メキシコペソ円のスワップ狙いの取引は狙い目なのか?」に書いていきます。
個人向けFXが日本で始まったころ、新興国通貨ペアといえば南アフリカランド円でした。
その後、トルコリラ円が取引できるようになり、現在はメキシコペソ円の取引が可能なFX業者も増えてきました。
この3つの中でメキシコペソ円が狙い目なのかを比較していきたいと思います。
ランド円、リラ円、ペソ円の値動きの比較
3通貨ペアの1日の値動きの大きさを比較します。
通貨ペア | 高値ー安値(日足) | 値動きの大きさ(%) |
南アフリカランド円 | 15pips | 1.8% |
トルコリラ円 | 51pips | 2.4% |
メキシコペソ円 | 8pips | 1.3% |
※2018年1月1日~2018年12月31日の平均値
上の表をみますと値動きはトルコリラ円が最も大きいことがわかります。
1日あたり51pips動いています。
それにくらべてメキシコペソ円は8pipsしか動いていません。
スワップ狙いは値動きがあまりないことが理想なので、値動きの大きさの比較だけでいうとメキシコペソ円が一番良いです。
ランド円、リラ円、ペソ円のチャート比較
では、次に3通貨ペアのチャートを比較してみましょう。
南アフリカランド円の日足チャート(2018/1/1~2018/12/31)
参照元:TradingView
トルコリラ円の日足チャート(2018/1/1~2018/12/31)
参照元:TradingView
メキシコペソ円の日足チャート(2018/1/1~2018/12/31)
参照元:TradingView
2018年は南アフリカランド円とトルコリラ円は、円高(下降トレンド)になっていることがわかります。
特にトルコリラ円は値下がりがひどいものでした。
スワップがつく買いポジションだと含み損がかなり大きくなってしまってい年でした。
そうはいっても売りポジションだと含み益はプラスですが、スワップがマイナスになります。
しかも高金利通貨ペアのマイナススワップはかなりマイナスが大きいので、売りポジションをもつ意味は全くありません。
その一方、2018年のメキシコペソ円は大きな範囲でレンジになっています。
レンジの範囲は5.3円~6.1円です。
80pips動いてしまっていますが、南アフリカランド円やトルコリラ円と違って一方的に円高(下降トレンド)になっていません。
よって、チャートからもメキシコペソ円で取引するのが一番良さそうです。
国の格付けで比較
ここまで3通貨ペアを比較してきて、メキシコペソ円が円高になりにくいと思われたかもしれません。
でも、メキシコペソは高金利通貨なので円高になりやすいことにかわりはありません。
ただ、問題となるのは円高になる理由とそのスピードです。
円高になる理由はいくつかあります。
金利の高さに加えて、政情不安や経済の安定性が劣るからという理由もあります。
ここで、政治や経済の安定性を見る目安として、格付会社S&Pが発表している格付をみてください。
2019年4月30日現在
日本・・・A+
メキシコ・・・A-
南アフリカ・・・BB+
トルコ・・・BB-
BBよりもAが上位で、ーよりも+が上位です。
3か国の中ではメキシコが安定性があるという評価がくだされています。
よくみると日本とそんなに差がありません。
つまり、経済の不安定性を理由とした円高は、トルコや南アフリカよりも発生しづらいといえます。
南アフリカランド円やトルコリラ円に比べて円高を警戒する度合いがすくないのがメキシコペソ円なので、この3通貨ペアでスワップ狙いするならメキシコペソ円が有力といえると私は思います。
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