
FXは「買い→売り」の売買だけでなく、「売り→買い」の売買もできるって知ってますか?
1ドル=100円の時に買って1ドル=110円に上がれば、利益が出るのは理解できますよね。

1ドル=110円の時に売って1ドル=100円に下がれば、利益が出るのは頭の中ではわかりますよね。

でも、実際そんなことができちゃうの?って疑問に思うと思います。
FXではできちゃうんです。
株でも売りから売買に入ることが出来る「空売り」というのがあります。
株価が下がれば利益になります。
「空売り」というのは証券会社から株式を借りてきて売る取引のことです。
空売りした株価よりも下落した場合に買い戻すと利益が得られますが、株価が上昇した場合は損失となります。
FXも同じで売りで入った場合、そこから為替の値段が上昇した場合は損失となります。
FXでは売りから売買することを「ショート」と言い、買いから売買することを「ロング」と言います。
売りから売買することを覚えれば、例えば、こんな相場で利益を上げ続けることができます。

楕円で囲んでいる箇所は下げ相場です。
もし、買いからしか売買できないのであれば、この相場ではどうすることもできません。
でも、FXや株では売りからも売買できますので、利益を出すことができます。
リーマンショックで株やFXで億の利益をあげた人はこういうところでレバレッジを使って大きく利益をとっています。
ただ、売りからの売買にもデメリットがあります。
それは通貨ペアによってはスワップがマイナスになる場合がある、ということです。
世界で取引が多いUSD/JPY(ドル円)のスワップを見てみましょう。

これはあるFX会社のスワップ表です。
USD/JPYを売りから売買するとマイナススワップがつくことがわかります。
例えば、10/1に10000通貨で売りから入って10/12に買いで決済したとしましょう。
スワップは前日の11日まで1日ごとに加算されます。
この場合適用されるのは売スワップです。
表をみると
10/1の-83円、10/2の-82円、10/3の-304円、10/4の-72円、10/8の-74円、10/9の-74円、10/10の-231円、10/11の-78円
が加算されるということですね。
この場合は加算というよりマイナスが増えていくということですが・・・
計算すると-998円のスワップがつくことになります。
買いで決済した時の売買益を3000円とするとそこからこのスワップを引くので、
3000-998=2002円
これがトータルの利益です。
見ての通り、USD/JPYは売りから入ると1日ごとにマイナススワップがつくので、売りから入る場合は短期売買するのが有効といえます。
もちろんマイナススワップを凌駕するほど、USD/JPYが爆下げしているのであれば、多少長く保有していてもいいかとは思いますが。
私は数時間から1日以内に必ず決済しますので、スワップはほとんど関係のない話になるのですが、心理的に売りから入る通貨ペアはマイナススワップがないものを選んでしまっています。
例えば、USD/JPYとEUR/USD(ユーロドル)両方とも売りから売買したいと考えます。
それで、どちらで売買するかを悩んだとします。
その場合、EUR/USDなら売スワップがプラスのスワップですので、心理的にEUR/USDを選んでしまうというわけです。
最近はそんなこともなくなりましたが、無意識レベルではまだありますね。
そんなわけで売りから売買する場合はなるべく短期売買するのが良いと思います。
あと相場は上昇するスピードよりも下降するスピードのほうが早い傾向があるので、短期売買には向いていると思います。
FXで買いから売買しかされていない人は一度売りからの売買にも挑戦されてはいかがでしょうか?