
今回は、FXで生き残る要素について考えてみます。
私が考える生き残る要素は以下の3つです。
1、精神のコントロール
2、資金配分(資金コントロール)
3、トレードのルール(トレードの手法)
3つの要素の合計を100とするとそれぞれの割合は
1、精神のコントロール 70
2、資金配分(資金コントロール) 15
3、トレードのルール(トレードの手法) 15
と私は考えています。

えっ、トレードのルール(トレードの手法)が一番割合が高いのでは?
と思われるかもしれません。
私も最初はそう思っていました。
確かにトレードのルール(トレードの手法)は大事です。
どういう状況でエントリすると勝ちやすいのか、過去のチャートで検証作業をしたりですとか、日々の負けトレードの記録から自分にはこういう悪い癖があるということをふまえてトレードのルール(トレードの手法)を構築するでしょうからそれも大事です。
資金配分(資金コントロール)も大事ですから割合が低いのもおかしいと思われて当然です。
トレードのルール(トレード手法)が決まりました。
資金配分(資金コントロール)のルールも決めました。
万全の状態でトレードにのぞんだとします。
ところが、いざトレードをしていくと自分の決めたトレードや資金配分のルールが守れないのです。
例えば、2連勝したとします。
気が緩むのか調子にのるのか、エントリが少しいい加減になったり、1トレードに投入する資金(ロット数)を増やしたりしてしまうのです。
また、利益がのっている時に
「もう少し伸びてないかな、ここまで行ったら利確したい。」
「落ちてきたな、利益がなくなるのが嫌だな。」
などの感情がわきおこり、ルールが守れなくなったりもします。
2連敗したときも同じです。
取り戻そうとするあまり、微妙なところでエントリしたり、1トレードに投入する資金(ロット数)を増やしたりしてしまうのです。
また、損切りもできなくなってきます。
「せめて、ここまで戻ってくれないかな。」
「できれば、買ったところまで戻ってくれないかな。」
などの感情がわきおこるからです。
なぜ、ルールをしっかり作っているのに守れないのだろう?
トレードをやったことのない人に言ってもわかってもらえませんが、なぜかそうなるのです。
これは、頭がいい、悪いは関係ありません。
ここで、初めて精神のコントロールが大事なのではないか、と思うわけです。

日本のFXの本にはこういったことを書いているものはありませんが、海外の投資の翻訳本なんかは精神のコントロールの大事さを書いたものがけっこうあります。
私もこういった本を読んで、プロスぺクト理論なるものがあることを知りました。
投資に向いている人と向いてない人 プロスペクト理論から考えてみる
プロスペクト理論とは相場の世界にあてはめると
「目の前の利益を早く確定させてしまう」
「損失そのものを回避したい」
であるそうで、この二つの心理状態に人はどうしてもおちいってしまうようです。
せっかく、ルールを作ってもこの2つの心理状態に負けると自然と「損が大きく、利が小さい」トレードになってしまうのです。
ですから、勝率が9割でもこのトレードになってしまうとトータルではマイナスになることはしばしば見受けれます。
また、デモトレードでは勝てるのに本番トレードではダメになってしまうのは同じことです。
ですから、FXで生き残る3つの要素で精神のコントロールの割合が70と高かったわけです。
プロのスポーツ選手がメンタルトレーナーをつけるのもこのことを通してよくわかりました。
私も日々この精神のコントロールを意識してトレードにのぞんでいます。